暫く何も書かずにいたらもう九月。
九月の初旬とは思えないほど秋めいた空気で、夏が苦手な私ですらさみしさがこみ上げます。
これ、まさに収斂作用というヤツですね。
夏の暑さで散大に開いた状態から、冬に向けて閉じて行く、結実していく変わり目の季節。
センチメンタルな季節。
だけどなんだか自分の内面は盛り上がる季節。心もなんとなく内側に内側に向いている様子。
盛り上がりすぎて頭が冴え冴えし、夜更かししたくなるのも今からの季節。
感傷にひたることもまた好し、時差ぼけには気をつけながら。
そして今日は九月九日、重陽で菊の節句でした。
三月三日や五月五日は男の子の日女の子の日、というように一般的に子どもたちの健康と幸せを願います。
五節句は一月七日(人日 七草節句)三月三日(上巳 桃の節句)五月五日(端午 菖蒲の節句)七月七日(七夕 笹の節句)九月九日(重陽 菊の節句)、と奇数月に五回ありますね。
九月九日は「九」という数の重なり。東洋思想では奇数は陽、偶数は陰とします。
九は陽の中でも一番大きな数でその重なる九月九日は陽の極み。おめでたい日。
しかし陽の極みは陰へ転じる折り返しでもあります。
そんな日に、これからも元気で長生きでいたいねって思いを込めて邪気払いの意味もこめて、菊の花を飾る風習があるそうです。
菊は仏壇のお花で年中ありますし、あまり菊の節句は馴染みが無いですね。
本来旧暦だど重陽もあとひと月ちょっと先、ちょうど菊の季節であちこち展示もされる時期です。
本格的な冬の前に、紅葉前に菊を見に行くのもなかなか乙。
近所の花屋さんあんまり種類が無いけれど、小菊があったのですこし。
明日ちらほら咲くかしら。
咲き終わりのお花はお水にのせるとまたかわいい。
この猫がかわいい。
お花のおじさんが教えてくれたんですけど、菊の花を水切りするときは、はさみでチョキンと切らないではさみで挟んでメキメキっとへし折って切ると、お花が長持ちするんですって。
リンドウなんかもそうなんですって。
そしてそのようにメキメキとやりまして、いらない葉っぱを落としていたら、いい香りが。
花の香りだけでなく葉や茎から上質艾のかおりが。。。
艾の原料ヨモギはキク科ですから、ということを改めて思い出す、鈴虫大合唱の夕方です。
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